息切れについて
息切れとは、呼吸がしにくい、息が吸えない、などといった自覚症状のことをいいます。
主に肺や心臓の病気によって引き起こされますが、ストレスによって生ずることもあります。
息切れの症状が気になるようでしたら、一度当院にご相談ください。
息切れの原因となるご病気
慢性閉塞性肺疾患(COPD)
肺気腫、慢性気管支炎と呼ばれていた疾患を「慢性閉塞性肺疾患(COPD)」と言います。
最大の原因は喫煙で、咳、痰、息切れなどの症状を伴います。また、喘鳴、発作性の呼吸困難など、喘息によく似た症状が合併することもあります。
気管支喘息
気管支喘息は主にアレルギーによって気道と呼ばれる口から肺までの空気の通り道が狭くなる病気です。気道は刺激を受けるとさらに狭くなります。これを発作といい、咳の他、痰、喘鳴、息苦しさ、呼吸困難などの症状が見られます。
貧血
貧血とは、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が少なくなった状態のことです。
ヘモグロビンは全身に酸素を運ぶ重要なはたらきをしています。しかし、ヘモグロビンの量が少なくなると運べる酸素の量も少なくなって全身が酸欠状態となり、息切れをはじめ、めまいや立ちくらみ、頭痛などのさまざまな症状が現れるようになります。
バセドウ病(甲状腺機能亢進症)
甲状腺からのホルモンの分泌が過剰になることで起こる病気を甲状腺機能亢進症と呼び、バセドウ病はその代表的な疾患と言えます。
息切れのほかに 、動悸、倦怠感、微熱、手足の痺れ、本人の意思とは関係のない体重減少、暑がり、多汗、イライラなどの症状が見られることがあります。
心不全
心筋梗塞・狭心症・高血圧・弁膜症・心筋症・不整脈・先天性心疾患などの心臓の負担を原因として、ポンプ機能が正常に働かない状態です。
心臓から十分な血液が全身に送られないことで、酸素・栄養が不足します。息切れ、咳、疲労感、尿量の減少、足のむくみ、急な体重増加などの症状が見られることがあります。
過換気症候群
精神的な不安、緊張などが呼吸中枢の過度な興奮をもたらし、呼吸回数が通常より多くなっている状態です。比較的、若い方に多く見られる傾向があります。
過呼吸から始まり、息切れ、手足の痺れ、筋肉の硬直などの症状も見られます。
間質性肺炎
肺胞を取り囲んで支えている「間質」という組織に炎症が起こる病気です。
咳、呼吸困難といった症状を伴います。特に、労作時にひどい息切れ、低酸素血症をきたすケースが見られます。
胸膜炎
感染症、がん、膠原病、結核などさまざまな原因により、肺や胸壁を覆う胸膜に炎症が起こる病気です。
胸痛、息苦しさ、息切れ、咳、発熱などの症状が見られます。
検査
これらの検査を行い、息切れの原因の特定、診断に役立てます。
胸部レントゲン検査
肺や心臓の状態を調べることができます。
胸部CT検査
胸部全体を調べることができます。
呼吸機能検査
肺の換気機能を調べる検査です。
呼吸により出入りする空気の量を測って、肺の容積や気道が狭くなっていないかなど呼吸の能力をチェックします。
呼気一酸化窒素(NO)検査
呼気に含まれる一酸化窒素を測定する検査です。
血液検査
原因の特定に役に立ちます。